
手軽に薬膳を始めてみよう~薬膳茶入門~

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食養生をするうえで、薬膳(中医学)の知識があるとすごく便利です。
が、薬膳というとなかなかハードルが高いイメージが…
食材の効能をしり、自分の体質や状態に合わせて選び料理して食べる。
しかし、なかなかすべての食材の効能をいちいち調べるのは大変です。
そこで、手軽に薬膳を取り入れられるのが薬膳茶。
薬膳茶といっても、緑茶・紅茶・ハトムギ茶などドラッグストアで手軽に購入できるベースのお茶に、クコの実やさんざし、ナツメ、陳皮などをちょっと加えるだけでりっぱな薬膳茶になりますよ。
さまざまなお茶の効能と、簡単な薬膳茶のレシピをご紹介。
今年の冬は薬膳茶を飲んで元気に過ごしましょう♪
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目次
冷え症におススメのお茶
温性(体を温める性質)の紅茶を使ったお茶
☆さんざし紅茶
さんざし:温性 酸・甘味 帰経:胃・脾・肝 体質:瘀血
消化の促進、気の巡りをよくする、血行をよくする。
ティーバックの紅茶にサンザシを加え、2~3分おきます。
(サンザシを10分ほど煮だしてそこにティーバックを入れてもOK。)
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☆マイカイ花茶
マイカイカ:温性 甘・苦味 帰経:肝・脾 体質:気帯・瘀血
気血をめぐらせ、肝の働きをよくする。ストレスによる不安感、イライラ、胃痛、脇腹の痛み、おなかの張りを和らげる。
生理痛やPMSの改善も。女性不調の改善に優れた食材。
そのままお湯で煮だしたり、紅茶に加えてお茶として飲む。
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☆ベニバナ茶
ベニバナ:温性 辛味 帰経:心・肝 体質:瘀血
各種婦人科系疾患に有効。血行を改善。血の滞りを取り除く。
ベニバナ1gにお湯100ccを注いで飲む。(紅茶に加えてもok)
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目によいお茶
スマホやパソコンなどで目を酷使している現代人。疲れ目・充血をはじめ、ひどくなると肩こり頭痛の原因にもなります。
目によいお茶を飲むことを習慣化するとずいぶん楽になりますよ。
☆菊花クコ茶
菊花:寒性 辛・甘・苦味 帰経:肝・肺 体質:陽熱
身体にこもった余分な熱をさます。目の充血・めまいなどを改善。
クコの実:平性 甘味 帰経:肝・腎・肺 体質:陰虚・血虚
肝と腎の機能をたかめ、体を丈夫にする。視力を回復させる。老化をおくらせる。
プーアール茶:平・涼性 苦味 体質:気帯・瘀血・水毒
プーアール茶(少々)と乾燥菊花(3~4個)、クコの実大さじ1をティーポッドにいれ、熱湯500ccを注ぎ2~3分蒸らす。
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☆ケツメイシ茶(ハブ茶)
ケツメイシ:微寒性 甘・苦味 帰経:肝・胆・大腸 体質:気滞・陽熱
高血圧・脂質代謝異常・頭痛やめまいの薬として使われる生薬。お茶にも便秘・目の充血を改善。
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水分の代謝をよくするお茶
雨の日や曇りの日など湿度が多い時に不調になる人は、水分の代謝が悪くなっています。身体にこもった熱を冷ます(清熱)、体内の余分な湿を排出させる(利湿)作用のある食材をつかったお茶をのんで、余分な水分を排出させましょう。
☆ハトムギ茶
ハトムギ:涼性 甘・淡味 帰経:肺・脾・腎 体質:水毒・陽熱・気虚
脾の働きを助け、水分の代謝を促進する。体内の老廃物を排出する解毒作用がある⇒下痢・便秘・肌荒れ・シミそばかすの改善など
ハトムギを乾煎りし煮出す。※市販のハトムギ茶は水出しもできますが、飲むときは温めて飲むようにしましょう。
※利尿作用が強いので妊婦さんは控えめに。
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☆黒豆茶
黒豆:平性 甘味 帰系:脾・腎 体質:血虚・瘀血・水毒
肝・腎に必要な潤いや地を養い、血行を良くしむくみを解消する。胃腸の働きを高め、余分な水分を排出する。
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※腹部の膨満感、下痢(水様便または軟便)の人は慎重に服用する。大豆アレルギーの人は×
☆あずき茶
小豆:微寒性 甘・酸味 帰経:心・小腸・脾 体質:水毒・陽熱・瘀血・血虚
強い利尿作用、解毒作用があるのでむくみの解消に有効。疲労回復、血栓や動脈硬化の予防。
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消化を助けるお茶
ついつい脂っこいものや辛いもの、味の濃いものを食べすぎたりしたときに消化を助けてくれる効果があるお茶です。
☆ウーロン茶
ウーロン茶は緑茶を半発酵させたもの。(緑茶=発酵なし,紅茶=発酵させたもの)
性質 涼・平性 苦・甘味 帰経:心・肺・胃 体質:気滞・水毒・瘀血
消化を促進し、食べたものの脂肪をとかし、食べ過ぎによる膨満感を緩和。水分代謝を促す。
☆プーアル茶
プーアル茶とは、茶の老木から摘み取った茶葉を熟成発酵させたもの。
性質 涼・平性 苦味 体質:気滞・瘀血・水毒
動物性脂肪を分解する働きがあるといわれ、ダイエット茶としても有名。胃の働きを助け消化を促進し、おなかの張りを解消。
お手頃価格の商品もたくさんありますが、プーアル茶は年代が経ったものの方がより効果があるそうなので、こちらのをご紹介。
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元気になりたいとき
☆ココア
ココアは薬膳的にも優れた効能を持つ食品です。
平性 苦・甘味 体質:気虚・水毒・瘀血
気を補い、動悸、疲労、眠気を解消。動脈硬化予防や整腸作用があります。
心を安定させる働きがあるので、不安な気持ちになったとき、悲しい気持ちになったときなどに温かいココアを飲むと落ち着かせることができます。
※できれば純ココアがよいです。甘味が欲しい時は、栄養豊富なはちみつや身体を温める作用がある黒砂糖がおすすめ。白砂糖(グラニュー糖)が悪いわけではないのですが、一般的にさまざまな食品(菓子・パンなどの加工品)には白砂糖が大量に使われており過剰摂取になりやすいので、基本飲み物にはお砂糖は入れません。
☆コーヒー
温性 苦・甘・辛味 体質:気虚・気滞・水毒・瘀血
コーヒーを飲むと体が冷えるという話を聞いたことがある方も多いとは思いますが、コーヒーの性質は温性なので、体の中から温める性質があります。
心の働きを助け、やる気のないときは眠気に襲われたとき、精神的に疲れているときなどに飲むと元気になります。
☆ジャスミン茶
ジャスミン:温性 辛・甘味 帰経:肝 体質:気滞
香りにより気を巡らせ、気分をリラックスさせ憂鬱をとりのぞいてくれる働きがある。
お茶として飲むときは、緑茶にジャスミンを加え煎じて飲むとよい。
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どのお茶も手軽に手に入れることができるので、その日の体調や天気に合わせて飲めば、不調が改善されやすくなります。
ぜひ寒い季節だけではなく、1年を通して温かいお茶を飲むように心がけましょう。
本格的に薬膳茶を知りたい方は専用書もありますよ。
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